【フーリエ変換】デルタ関数・ガウス関数


 よく知られているように、デルタ関数 \delta(x)は超関数である。

数学において超関数(ちょうかんすう、英: generalized function)は、関数の概念を一般化するもので、いくつかの理論が知られている。 超関数の重要な利点として、不連続関数の扱いを滑らかな関数に似せることができることが挙げられる。 また点電荷のような離散的な物理現象の記述にも便利である。(Wikipediaより)



1. 定義


 上記のように通常の関数とは違い、定義としては

    \begin{eqnarray*}&\int_{-\infty}^{\infty}& \delta(x) f(x)dx = f(0) \\{\rm or} &\int_{-\infty}^{\infty}& \delta(x-x') f(x')dx' = f(x)\end{eqnarray*}

 
が用いられる。
 ここで、f(x)=e^{-ikx}とすれば、

    \begin{eqnarray*}&\int_{-\infty}^{\infty}& \delta(x) e^{-ikx}dx = e^{0}=1\end{eqnarray*}

 
となる。これは、デルタ関数のフーリエ変換がになるというこである。大雑把に言ってしまえば、の逆フーリエ変換はデルタ関数\delta(x)になる^{[1]}

    \begin{eqnarray*}\frac{1}{2\pi}&\int_{-\infty}^{\infty}& 1\cdot e^{-ikx}dx = \delta(x)\end{eqnarray*}

 

 したがって、

    \begin{eqnarray*}2\pi \delta \leftrightarrow 1\end{eqnarray*}


のようなフーリエ変換の関係があるように思われる。絵で描いてみると下のようになる。

delta_Fourier

2. ガウス関数との関連

 補足的に、ガウス関数(ガウシアン)についてつけ加えるとの絵は下のようになる。

gaussian_Fourier

 ガウス関数(e^{\alpha x^2}型)のフーリエ変換に関する詳細な計算は「項目:ガウス関数で表された波動関数のフーリエ変換」でまとめた。左が実空間、右が逆空間(k空間)である。ガウス関数の指数部における\alphaはガウス関数の幅を表している。実空間(左図)で、幅が鋭い(\alphaの小さい)ガウス関数を与えれば、逆空間(右図)のガウス関数の幅は広がる。

 \alpha\rightarrow 0の極限は幅を無限に小さくする、すなわち、実空間のガウス関数をデルタ関数\delta(x)に近づけると、逆空間におけるガウス関数はの“1”に近くであろう。

 だから何?と思うかもしれないが、これは量子力学における不確定性原理を表している。運動量{\bf p}=\hbar {\bf k}は逆空間({\bf k}空間)で与えられ、位置{\bf x}は実空間で与えられる。いま、ガウス関数の幅が不確定性を与える。つまり、位置{\bf x}が分かるということはガウス関数の幅を0にするということで、運動量{\bf p}=\hbar {\bf k}は無限の幅をもったガウス関数”1”となり、運動量を決めることができないのである。

デルタ関数およびガウス関数のフーリエ変換は、イメージとして覚えておくと実用的で便利である。

[1] これはフーリエ変換・逆フーリエ変換が可能かどうかを考えないで、進めているのでかなり乱暴である。それにもかかわらず、物理学などで現れるこの関係は非常に有益である。より数学的な扱いを求めるのであれば、他文献の参照をお願いしたい。


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