例題
また、この結果を用いて、
で周期的な以下の関数 をフーリエ級数に展開せよ。
また、この結果を用いて、
の値を求めよ。
この関数はジグザグである。かなり に形が似ている。たとえば、 と を比較してみると下のようになる。
フーリエ級数で基本的に使うのは三角関数の直交性である。
三角関数の直交性
【解答】
をフーリエ級数で展開する。
奇関数のフーリエ級数展開:
ここで、 は奇関数である。したがって、奇関数である のシリーズで展開でき、偶関数の のシリーズについては となる。
を求める:
両辺に をかけて、 で積分すると、
三角関数の直交性から となる 同士以外はすべて0になる。また、 の の積分の値は になる。したがって、
より、
※フーリエ係数の計算でよく使うのは下の関係である。
以上より、 をフーリエ級数で表すと、
次に、
を求める。
上で求めたフーリエ級数について、 と置くと、
ここで右辺を計算する。 の値は に対して、 となる。よって、
以上より、
おまけ:
最後の結果、
はライプニッツ級数として円周率 の近似を求めるのに使われた。プラスとマイナスを交互に足しているため、振動しながら に近づく。