二項定理
ここで、組み合わせ としている。上の二項定理を使えば和 は の形に表すことができる。これを利用したさまざまな問題があるので、ここでは解き方とともに紹介する。
二項定理を使ったいくつかの例題
次の式を和を用いない形に表せ。( は自然数)
1. 解答
方針:二項定理の を何にすれば良いか考える。
(1)の解答
【解答】 と置けば良い。
(2)の解答
【解答】 と置けば良い。()
(3)の解答
【解答】 と置けば良い。
(4) の解答
【解答】 と置く。このとき、
両辺を で微分して()、
左辺の を利用するために、 と置くと、
途中にできてきた を微分して使う方法は覚えておくと良い。
ポイント
二項定理の公式において と置いた
の両辺を で微分して、
(5) の解答
【解答】式 (*) をさらに で微分して()、
となる。 を代入して、
も含めた答えになる。
【補足】
右辺を展開して、(4)の結果を用いると以下の式を得る。
(6) の解答
【解答】(5)と同じように、式(*)’ を微分する
に を代入して、
のとき( )以上の場合でも同様にして微分していけば計算できる。ただし、 の範囲は注意する。
2. まとめ
二項定理を使った計算をまとめた。ここにある例題は基本的に以下の2つの方針で計算することができる。
- の値を決める
- の二項展開に対して微分をうまく使う
よくある二項定理の計算だが忘れがちなので確認しておきたい。