【フーリエ変換】ガウス関数で表された波動関数(ガウス関数のフーリエ変換)


 波動関数を表現する関数は多い。ここでは代表的なガウス関数を用いた表現を学んでいきたい。
t=0における波動関数\Psi(x,0)が、

    \begin{eqnarray*}\Psi(x,0)=\frac{1}{\sqrt{2\pi}} \exp\bigl( -\frac{x^2}{2\alpha^2} \bigr)\end{eqnarray*}


のようなガウス関数(ガウシアン)の形を取っているときのフーリエ変換を計算する。ここで、係数 \frac{1}{\sqrt{2\pi}} は波動関数の規格化定数である。

1. フーリエ変換する

 フーリエ変換 F(k) は、

    \begin{eqnarray*}\int_{-\infty}^{\infty} \Psi(x,0)\exp (-ikx) dx&=&\int_{-\infty}^{\infty} \frac{1}{\sqrt{2\pi}} \exp\bigl( -\frac{x^2}{2\alpha^2} \bigr) \exp (-ikx) dx\\&=&\frac{1}{\sqrt{2\pi}} \int_{-\infty}^{\infty}  \exp\bigl( -\frac{x^2}{2\alpha^2} -ikx \bigr) dx \cdots (1)\end{eqnarray*}


指数部分を x に関して平方完成すると、

    \begin{eqnarray*}-\frac{x^2}{2\alpha^2} -ikx &=&-\frac{1}{2\alpha^2}\bigl( x^2 + 2i\alpha^2 kx \bigr)\\&=&-\frac{1}{2\alpha^2}\Bigl[ (x+i\alpha^2 k)^2 + a^2 k^2  \Bigr]\\&=& -\frac{(x+i\alpha^2 k)^2}{2\alpha^2}-\frac{\alpha^2 k^2}{2}\\&=& -z^2 -\frac{\alpha^2 k^2}{2}\end{eqnarray*}


のようになる。最後の行では、z=\frac{(x+i\alpha^2 k)}{\sqrt{2\alpha^2}}と置いた。積分変数の変換により、

    \begin{eqnarray*}\sqrt{2\alpha^2} dz = dx\end{eqnarray*}


となる。積分区間はz: -\infty\rightarrow\inftyであるので、平方完成した式と合わせると、式(1)は

    \begin{eqnarray*}&&\frac{1}{\sqrt{2\pi}} \int_{-\infty}^{\infty}  \exp\bigl( -z^2 - \frac{\alpha^2 k^2}{2} \bigr) \sqrt{2\alpha^2}dz\\&=&\frac{\alpha}{\sqrt{\pi}}\int_{-\infty}^{\infty}  \exp(-z^2)\exp( -\frac{\alpha^2 k^2}{2})dz\\&=&\frac{\alpha}{\sqrt{\pi}}\exp( -\frac{\alpha^2 k^2}{2})\int_{-\infty}^{\infty}  \exp(-z^2)dz\end{eqnarray*}


のように変形できる。最後の行では、zの積分に関係しない指数関数を積分の前に出した。残った積分は有名な積分(詳細は「exp(-ax^2)の積分」)であり、

    \begin{eqnarray*}\int_{-\infty}^{\infty}  \exp(-z^2)dz = \sqrt{\pi}\end{eqnarray*}


で与えられる。したがって、\Phi(x,0)のフーリエ変換 F(k)

    \begin{eqnarray*}F(k)\equiv \int_{-\infty}^{\infty} \Psi(x,0)\exp (-ikx) dx=\alpha\exp( -\frac{\alpha^2 k^2}{2})dz\end{eqnarray*}


で与えられる。この結果を見ると、\Phi(x,0)のフーリエ変換もまたガウス関数になることが分かる。重要なこととして、一般的にガウス関数のフーリエ変換もまたガウス関数となる。その対応の図的な理解はデルタ関数・ガウス関数のフーリエ変換の項目でまとめた。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です